
ロンドンとイングランド南東部にある2つの大学が統合する計画が発表されましたが、その話は着実に進んでおり、Department for Education(英国教育庁)のNon-departmental public body(非省庁系公共団体)であるOffice for Studentsによって、University of Greenwichの正式名称を変更するコンサルテーションが昨年行われました。
この統合により、University of KentがUniversity of Greenwichに吸収され、University of Kentとしての法的地位は無くなります。
University of Greenwichが新名称の下、Super-universityになり、その中の2つのブランド名がUniversity of GreenwichとUniversity of Kentになります。
そのため、University of Greenwichの新名称をコンサルテーションによって決定するという手順です。
この結果は数ヶ月以内に発表される予定ですが、London and South East University Group、略称がLASEUGまたはLASEとなる見込みです。
現段階では、University of Greenwichが新名称の組織、いわゆるSuper-universityになり、その下で2つの大学をブランド名として扱い、それぞれが異なるコースを提供するという計画です。
ただし、将来的にはどういった運営になるかは分かりません。
大学同士の連携は目的と繋がりが緩いとあまり成功しないようで、その昔あったThe 1994 Groupは失敗に終わったと言ってもいいでしょう。
そういった背景も踏まえて、2つの大学を統合する計画が立ったのだと思います。
University of Kentは歴史も長く、地元では名が知られている大学ですので、単純にUniversity of KentをUniversity of Greenwichが買収して、新生University of Greenwichとして、複数キャンパスのGreenwich、Canterbury、Medwayを展開するのでは不十分なのでしょう。
経営難ではありながら、名前を失うには惜しいのがUniversity of Kentなのだと思います。
このSuper-university計画が上手くいくと、他の地方の大学も統合する可能性が高まります。
経営難とはいえ、他の地方の小規模大学と比較すると地理的にも大分恵まれている両大学が統合に失敗したら、他の大学は違う生き残りの方法に賭けるでしょう。
ロンドン大学が17のカレッジによる大学連合としての地位を強化し続けているので、ロンドン近郊にあるロンドン大学連合に加盟できない、独立した大学としての地位を維持することに苦労している大学は危機感を覚えているはずです。
新名称の話になると、現代で欠かせないのがドメインです。
University of GreenwichとUniversity of Kentの2つの大学としてのウェブサイトは継続的に必要なことに変わりありませんが、London and South East University Groupとしてのウェブサイトも必要になります。
英国の高等教育機関と公的研究機関、それに関連する機関は、Jisc(Joint Information Systems Committee)という非営利団体によって管理されている「.ac.uk」ドメインを取得できます。
City St George’s, University of Londonが誕生したときも、同様の手順が踏まれ、新ウェブサイトが開設されると事前に発表されていましたが、ドメインは2024年7月の段階で決まっていました。
この、旧City, University of Londonと旧St George’s, University of Londonの統合によって、新生City St George’s, University of Londonになるという、2つの大学が1つの大学に統合する点で、今回のSuper-universityとは異なりますが、新しいドメインが必要になるという点では共通しています。
基本的にドメインの取得は早い者勝ちなので、新名称が固まった時点で取得して、新ウェブサイト開設に向けて調整を進める段階にきているはずです。
ドメインは全世界に公開されるものなので、新生Super-universityのドメインを公開しても問題ないはずです。
「lase.ac.uk」が2025年11月に取得されています。
London and South East University GroupでLASEUG、またはLASEの略称となる予定なので、University Groupを含めない、「LASE」をドメインに採用するのは順当でしょう。
すると、The London School of Economics and Political Science(LSE)のドメイン「lse.ac.uk」に類似するものとなり、入力ミスや、LSEと入力したのにも関わらず、自動変換によってLASEになる事態が考えられますが、ドメインは正確に入力するものなので、London and South East University Groupにとっては好都合でしょう。
もっとも、2026年以降、手入力でウェブサイトに辿り着くことは主流ではないという考えもあります。
メールアドレスの手入力は未だにありますので、lase.ac.ukが短くて適当なのでしょう。
laseug.ac.ukだとugが余計なのと、「laser」に自動変換されてしまいます。
ドメインは短ければ短い方がベストです。
ドメインの話では、lse.ac.ukとlase.ac.ukの今後が楽しみですが、この2つの大学機関が研究や教育の面でコラボレーションする可能性は低いので、プライドが高いロンドン大学連合のLSEからすると、はなから興味のない話だと思います。