
ロンドンに移住して、早10数年。
正確な年数を数える気にもならなくなりましたが、最近、仕事でロンドンに慣れていない、滞在歴2年未満の方とやり取りをする機会が増え、英国やロンドンが新鮮に感じる様子から、学ぶ機会が多々ありました。
長く住んでいるだけで偉い、滞在歴競争ではありませんが、大人にとって2年は短く、2年で新しい土地の文化や社会の成り立ち、人々の考えを幅広く、深く理解することは非常に難しいのではないのでしょうか。
YMSが2年間のビザということも、ある程度の基準になっていて、留学生でない限り、2年以上滞在し続けるにはビザの更新が必要、または他の長期ビザや英国籍がある、というある意味珍しい立場となります。
特に今は一時期より就労ビザの取得・更新・永住権への切り替えが厳しい状況なので、短期滞在者と昔から住んでいる方の二極化が進んでいると思います。
つい先日、1週間のロンドン地下鉄ストライキがありましたが、その時に混乱した話を聞き、自分の中にはない心の動きやロンドン交通局に対する思いが存在することを知り、「それが英国ですので」という自身の考えと相当かけ離れていることを思い知らされました。
その温度差は当然なのですが、結局のところ、比較対象が自国や自分がよく知っている国・地域になってしまうのは当たり前です。
長年住んでいたとしても、仕事や家族のために住んでいるという大前提がある方も多く、老後は自国に帰る選択肢を残していることも少なくありません。
結果、不便ではあるものの、お客様扱いを受けている間が心地よく、それが日常になった瞬間に考え方も変わるものです。
その変化が訪れるまでに、2年間はあまりにも短く、数年程度でその境地に至ったとしたら、それは勘違いでしょう。
自国に半年間のみ住んだ乳児が海外移住して2年経った場合は違います。自国での生活歴の方が圧倒的に短いのですから。
子供の方が順応性が高いのは理由があります。
新鮮に感じることが新鮮になったら、その土地に慣れたのでしょう。