
University of Nottingham(ノッティンガム大学)が、音楽と現代言語(modern langauges)の学部を閉鎖することを発表しました。
すでに2025年から新規募集は止めていましたが、在学生が卒業した後の学部自体の閉鎖というニュースは英国の高等教育業界に衝撃を与えました。
自分が好きな大学に行くのがいいと思いますが、留学生は将来が不安だと予想される大学は避けた方がいいでしょう。
学生生活にも影響しますし、直接の被害を受けた学生が同じ大学にいる環境は望ましくないと思います。
ノッティンガム大学は英国の大学としての歴史は浅く、1948年に今の大学の形になりました。
イーストミッドランズ地域唯一の研究特化型大学グループのRussell Groupに属しています。
2000年にはマレーシア、2004年には中国にキャンパスを開設しましたが、どちらの国の富裕層も英国に留学できるようになった時代の変化から、魅力が薄れていて、近隣国からの留学先という印象を受けます。
ノッティンガムは地方都市ではあるものの、ロンドンから電車で1時間半、車で3時間と、通える距離ではありますが、英国は電車賃が高額なため、他の選択肢がある場合は、ノッティンガムを選ぶ魅力は薄れます。
音楽と言語という、研究分野としては重要ではあるものの、儲からない分野は大学の経営に負担となり得ます。
トップ大学ではないと、研究者と学生を抱え続ける余力がなくなってきています。
ノッティンガム大学の決断は賛否両論あるものの、今後の英国の大学の行く末を物語っています。
地方都市の大学は留学生をより集めにくくなるため、経営破綻しないように、金銭的負担の大きい学部を縮小・廃止するしか、生き残る方法はないのでしょう。
海外キャンパスの運営も経営難に関係しているはずですが、マーケティングの観点からは重要です。
ロンドン、オックスフォード、ケンブリッジ以外の都市は英国外では知られていないため、ノッティンガムのような地方都市は厳しい立場にいます。
日本からは、英国と比較すると比較的安価に留学でき、卒業時に英国の大学の学位を取得できるので、魅力はあるでしょう。
円安の影響と近年の英国の物価上昇により、英国の大学留学は一般家庭では相当厳しい状況です。
返済不要な奨学金制度も充実してきていますが、今後も、英国の大学に進学することが普通になることはないでしょう。
ロンドンの大学を卒業し、ロンドンで働き、生活している立場からすると、地方大学はそもそも興味はなかったのですが、地方の状況は想像以上に悲惨でした。
地方の音楽と言語の研究が途絶えてしまう、しかも研究特化型大学が学部を廃止してしまうという状況は、終わりの始まりでしょう。
極端な話、ノッティンガム大学は将来がないと思います。2026年以降、行く価値はありません。
他にいい大学はいくらでもあるので、貴重なお金を無駄にしないよう、賢い選択をするべきです。